母べえ ランキング!

母べえ 母べえ (中公文庫)

山田洋次監督によって、「母べえ」として映画化されなければ、こうして単行本かされなかったろうし、私自身も読むことはなかったでしょう。本作は、女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞を受賞していて、その時のタイトルは「父へのレクイエム」でした。今回、映画化に合わせて改題されたわけです。内容は、悪名高い「治安維持法」によって、冬の早暁に逮捕されてから、年も押し迫った3年後に獄死するまでの残された家族の生活と、父親との書簡の交換で構成されています。父親を奪われ男手を失った家族の生活は苦しく、暗くなりがちだったのではないかと想像します。でも、作者(妹、照べえ)の語る口には、微塵もそうした暗さや卑屈さが感じられません。唯一、多感期にこの時期が重なった姉が神経質になる部分があるだけです。こうした苦しい中にも明るさに満ちあふれ、時にユーモアをまじえた表現が、読むものにほっとした安心感を与えます。そうした家族の日常を描いているのですが、父親からの手紙が届かなくなったり、黒く塗りつぶされている部分が多くなってくるところに、悪化する戦況を反映し、規制の厳しさが増してゆくところが感じられます。もちろん、手紙の中に出てくる一つ一つの単語に、当時を感じさせられます。そうした反戦的な意味合いも十分に感じられるのですが、それよりも一層、母べえを中心とした「家族」の結束を感じさせられます。だからこそ「母べえ」なのでしょう。短い文章の中に、作者の思いが十分に伝わってくる作品でした。尚、山田洋次監督が「『母べえ』が映画になるまで」、吉永小百合が「あの頃のお母さん」という文章を送っています。 母べえ (中公文庫) 関連情報

母べえ 母べえ[レンタル落ち]

 『日本はもうこの母を忘れている。母(かあ)べえ。』という前宣伝華やかであった。 この意味はこの作品を観ると納得する。 昭和15年から、現在まで、日本国の変遷を山田洋次監督は おだやかに、しかし 怒りを込めて 山口出身の女性にたくした。 インテリ夫婦は当時の時代のうねりの渦中で生きていきていた。お互いに「○べえ」と呼び合う自由主義的家族。夫は治安維持法にひっかかった。 夫が逮捕され、そして、その愛弟子浅野忠信が登場。三人の女性達をまもる。  夫は転向せず、獄中で死んだ。二人の娘を育てながら生き抜いた母。 「母べえ」こと、吉永小百合である。  時代はさらにすすみ、真珠湾攻撃以後、日本は「どつぼ」の中に入り 大切なる日本男子を一挙に殺害した。 浅野忠信にも赤紙がきた。戦死した。  敗戦、昭和20年。アメリカが広島と長崎に原爆を投下した。 その後は、いつのまにか奇妙な日本社会ができあがっていた。 今の日本に違和感を持つ者は 老いてゆき死んでいった。 山田洋次は踏ん張ってくれた。 現在の日本に必要な くそ真面目な 作品を 山田洋次は作った。 この作品に映り出された状況をみて 「そんな時代があったのか」と 今の若者達は想像する力があるのだろうか。 最後に、「母べえ」の死をみとる医師になった長女を倍賞千恵子が演じていることを伝えておく。  久しぶりに観る傑作。 まもなく 8月6日、広島に原爆投下した国家は厳然としてある。14万人死去。3日後に長崎で原爆投下。7万人死去。「被爆者」という名のもとに ずっと監視されている人たちも数少なくなった。 最後に、山田洋次は 淺野忠信をなぜ選んだのか。彼は黒木和雄監督の名作『父と暮せば』で宮澤リエと共演している。 戦時中の日本、さらに太平洋戦争とは何であったのかを、山田洋次は今問おうとしている。問題意識が一致している映画人と共に。 全力で今、世界中に問わんとしているように感じとる。 同感する。必見。 母べえ[レンタル落ち] 関連情報

母べえ 母べえ [VHS]

この映画撮影時の小百合は60か61か。約年齢はせいぜい34,35だろうに。現在70歳。80歳でもこんな役をやるだろうな。山田&小百合コンビがまた映画をやる「母と暮らせば」はどうかね。 母べえ [VHS] 関連情報

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母べえ 母べえ 通常版 [DVD]

山田作品の中では、凡作ではないが、傑作でもない。しかし安心して観ていられるのはやはり山田監督ならではと思う。映画の軸はまさに吉永小百合の個性。次作の「おとうと」も同じだが、こういう健気で家族思いの女性を描かせては彼女の右にでる女優はほとんどいないのではないか? 逆に見れば、良くも悪くもこの映画は吉永小百合の個性と演技にたよりすぎている感もあるが。物語は戦中の自由な言論が抑圧されていく時代。当時の現役の監督たちの話でも、軍部の統制は本当にひどかったらしい。そんな時代の様相は描けていると思うが、むしろこの映画はそういった苦難の中での家族の絆を描くことだったのかもしれない。俳優では浅野忠信の意外な演技が見られて興味深かった。二枚目のイメージがあるが、演技の幅は広そうで、もっといろんな役での彼の姿を見てみたいと思った。 母べえ 通常版 [DVD] 関連情報




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