遠い昨日、近い昔

自己の形成史とともに戦後社会、そして日本が何を失い、何を得てきたのかを冷静に振り返る。読者はそこに自己を投影して何を見出すのか？ 遠い昨日、近い昔 関連情報

人間の証明 DVD-BOX

「白い巨塔」に次ぐ名作リメイクを狙ったのでしょうけど、視聴率的には及ばなかったですね。前半は、役者さんの魅力をたっぷりと見せ、物語の世界観が丁寧に描かれ、本当に期待させられるものでした。・・・・が、思いのほか数字が振るわなかったために放映回数を短くしたのですか？（全１０話でした）と思えるほど、最終回などはばたばたっと雑な感じで惜しかったです。なんだかラストで途端に説明口調になる小説を読まされている気分になってしまいました。それにしても、よくもまあ、若手からベテランまで、こんなにすてきな役者さんを集めたなあ、と思います。捜査側では竹野内豊さんをサポートする緒形拳さん、頑なな竹野内さんの心をときほどいていく好対照な大杉漣さん、被害者側では夫と愛人なのに徐々に連帯感を強めていく國村隼さんと風間杜夫さん、存在感のある松坂慶子さん・・・といい役者さんばかり。単発で出演した役者さんも豪華でした。中堅、若手の役者さんも実力派、将来性豊かな新人さんが揃ってました。そして何より驚いたのは、竹野内さん。彼がこんなに奥行きのある演技をする人だとは知りませんでした。どうしてこれまで彼のよさに気づかなかったのかしら？と思うほど。それだけ本作での役柄が魅力を引き出したのでしょうね。彼だったら、あれもできる、これもできる、・・・・と、いろいろな小説の主人公を思い描いてしまうほど、頼もしさと幅の広さを感じさせられました。それだけになおのこと、前述した終盤での物語運びの雑さが残念でなりませんでした。 人間の証明 DVD-BOX 関連情報

超高層ホテル殺人事件 [VHS]

森村誠一原作の同名小説の映画化。ただ内容は本格ミステリーというより犯人側のラブストーリー。近藤正臣と由美かおるの悲恋物語となっているがホテルでの落下殺人、飛行機を使ってのアリバイ作りは残されている。由美かおるといえば彼女の二十代の若々しいヌードが拝める。 超高層ホテル殺人事件 [VHS] 関連情報

人間の証明 [DVD]

1977年制作の角川映画。当時のテレビや書籍を使った宣伝は、メディア・ミックスの先駆けだったのではないだろうか。視覚に訴えるような映像、印象的な音楽とセリフのCMをテレビで大量に流し、文庫本でも効果的なコピーを使い、両社で相乗効果を出していた。PR方法としては、日本の映画史上でも画期的な作品だったと思う。映画そのものも、海外ロケ、カーチェイスなど、”金に糸目はつけない”的な雰囲気を感じさせる。1960年代後半以降日本映画が斜陽になり、低予算化していた中ではこれも画期的な映画だった。脚本は、木下恵介の弟子であり、監督としても傑作を生みだしていた松山善三が担当。時間の制約もあって、多少端折った部分もあるが、まずは破綻なくテンポも良くまとめている。俳優を見ると、実に豪華だ。三船敏郎、鶴田浩二、岡田茉莉子といった、日本映画の黄金時代を背負ったスターたちは、今の俳優とはまた違った空気を感じる。特に岡田茉莉子の美しくも貫録と凄味のある演技は、今の時代ではなかなか見られないものだと思う。そんな部分も含めて、一つの時代を作り、それと共にその時代を象徴するような映画だったのだと思う。 人間の証明 [DVD] 関連情報

『人間の証明』や『野生の証明』などの社会派ミステリーで知られる森村誠一さんの文筆活動をたどる『森村誠一展 拡大する文学』が町田市 ...